利用者と事業所職員のトラブル
介護事故の予防と発生時の対応
処置の流れ
事業運営をおこなう介護施設で介護事故が発生した場合、弁護士はどんなサポートをしてくれるのでしょうか。※あくまで一般的な解決までの流れをイメージしたものです。
利用者・家族への初動対応
利用者の緊急搬送や治療に合わせて、組織として、一体的な対応を進めましょう。対応責任者や対応窓口を早期に確定させる必要があります。事故状況を記録化し、原因調査の上で、速やかに責任者と担当職員が、利用者やご家族との早期の面談実施が必要です。
まずは、事故が起きてしまったことについて、誠実かつ真摯に謝罪をします。その上で、ご利用者・ご家族のお気持ちや辛さを傾聴しましょう。報告や謝罪が遅れると、誠意が足りないとして、利用者・家族が感情的になってしまうことがあります。
重要なことは、事業者側の「誠意」です。「誠意」の本質は、スピード・先手、説明や話し合いの姿勢の強調です。責任割合、賠償金額については言及せずに数万円のお見舞金をお渡しすることも重要です。賠償金ではなく、お見舞い金としてお渡しするものです。
施設側から、お見舞いや入院等のサポート体制をお伝えすることも重要です。また、合せて、事故後の対応・利用者へのサポート体制がしっかりしていれば、誠意ある丁寧な対応をしていると感じ、法的な責任追及のトーンが低下することもあります。